返信はがきの書き方 — 4つのステップ
結婚式の招待状に同封されている返信はがきは、あらかじめ印刷された敬語(「御」「御芳」)を消し、自分に向けられた敬称を外してから返すのがマナーです。やることは次の4つだけで、順番に処理すれば迷いません。
| 手順 | やること |
|---|---|
| 1. 宛名面 | 「〇〇 行」の「行」を二重線で消し「様」と書き直す |
| 2. 出欠欄 | 選ぶほうの「御」を消して「出席」または「欠席」を丸で囲む/選ばないほうは3文字とも消す |
| 3. 住所・芳名欄 | 「御住所」の「御」、「御芳名」の「御芳」を消して記入する |
| 4. メッセージ | 空いたところにお祝いを一言添える(句読点は使わない) |
出席の場合は「御」を消したうえで、「出席」の上に「慶んで」、下に「させていただきます」と書き足すと、「慶んで出席させていただきます」という一文になり、より丁寧です。欠席の場合は「残念ながら」「やむを得ない事情により」などを添えます。
どこを消す? 消す文字の早見表
「御」だけを消すのか、2文字消すのかは印刷されている言葉によって違います。相手が自分に付けてくれた敬語だけを外すと考えると分かりやすくなります。「芳」は「芳名=相手の名前を敬う言い方」の一部なので、自分の名前に付けたままにはしません。
| 印刷されている文字 | 消すところ | 残るところ |
|---|---|---|
| 御出席・御欠席(選ぶほう) | 「御」の1文字 | 出席/欠席(丸で囲む) |
| 御出席・御欠席(選ばないほう) | 3文字とも | — |
| 御住所 | 「御」の1文字 | 住所 |
| 御芳名 | 「御芳」の2文字 | 名 |
| 〇〇 行(宛名面) | 「行」の1文字 | 「様」と書き足す |
「ご出席」「ご芳名」とひらがなで印刷されている場合も同じで、「ご」「ご芳」を消します。縦書きのはがきでは縦の二重線、横書きのはがきでは横の二重線で消すと、線の向きが揃って見た目がきれいです。
返信はいつまでに出す?
招待状は挙式の2〜3か月前に届き、返信期日は挙式の1か月前ごろに設定されていることが多くあります。新郎新婦は返信をもとに席次や料理の数を決めるため、期日を守ることが何よりのマナーです。
| 状況 | 返信を出すタイミング |
|---|---|
| 出席する | 招待状が届いてから2〜3日以内(遅くとも1週間以内) |
| 欠席する | 1週間ほど間をおいてから。すぐ返すと「はじめから行く気がなかった」と受け取られかねないための配慮とされます |
| 予定が未定 | まず新郎新婦に直接連絡し、いつ返事ができるかを伝えます。期日までに見通しが立たないときは欠席で返すのが無難です |
どの場合も、返信期日ぎりぎりの投函は避けます。期日を過ぎてしまいそうなときは、はがきを待たずに電話やメッセージで先に一報を入れます。
欠席するときの理由の書き方
欠席の理由は具体的に書かないのがマナーです。「行けない事情」を細かく説明するより、お祝いできない残念な気持ちとお祝いの言葉を伝えるほうが大切です。とくに弔事が理由のときは、お祝いの場に不幸を持ち込まないよう理由に触れません。
| 欠席の理由 | 返信での書き方の例 |
|---|---|
| 葬儀・法事など弔事 | 理由は書かない。「やむを得ない事情により」とだけ書く |
| 仕事・出張 | 「あいにく所用があり」「どうしても都合がつかず」 |
| 先約・ほかの結婚式 | 「あいにく先約があり」 |
| 妊娠・出産・入院 | 「やむを得ない事情により」(心配をかけないよう、詳細は書かなくてかまいません) |
メッセージで避けたい忌み言葉
結婚のお祝いでは、別れや繰り返しを連想させる言葉(忌み言葉)を避けます。うっかり使いやすい言い回しばかりなので、書く前にひととおり確認しておくと安心です。
| 種類 | 避けたい言葉の例 |
|---|---|
| 別れを連想させる | 別れる/切れる/終わる/離れる/破れる/去る/冷める/返す |
| 繰り返しを連想させる | 重ね重ね/たびたび/再び/またまた/戻る/繰り返し |
| そのほか | 忙しい(「心を亡くす」の字を含むため)/苦しい/流れる |
「今後ともよろしく」のつもりで書いた「末永く」「いつまでも」は問題ありません。迷ったときは、お祝いの言葉・招待へのお礼・これからを願う言葉の3つだけを短くまとめれば十分です。長い文章より、手書きで一言添えることのほうが喜ばれます。
よくある質問
「御芳名」はどこまで消せばいい?
「御芳」の2文字を二重線で消し、「名」だけを残します。「芳」も相手を敬うための文字なので、自分の名前に付けたままにはしません。一方「御住所」は「御」の1文字だけを消し、「住所」は残します。
招待状の返信はいつまでに出せばいい?
出席する場合は、招待状が届いてから2〜3日以内、遅くとも1週間以内が目安です。欠席する場合は、都合をつけようとしたことが伝わるよう1週間ほど間をおいてから返信するのが配慮とされます。いずれの場合も、はがきに記載された返信期日は必ず守り、期日ぎりぎりの投函は避けます。
寿消しは必ずしたほうがいい?
いいえ。二重線で消すのが基本で、それで失礼にはあたりません。寿消しは「御」や「行」の1文字を「寿」の字を重ねて消す書き方で、赤(朱)で書くのが正式とされますが、任意の作法です。失敗すると塗りつぶしのように見えるため、字に自信がある場合に限って使い、「御芳」のように複数の文字が続くところは二重線が無難です。
寿消しは欠席のときに使ってもいい?
「出席のときだけ」という決まりはありません。寿消しは自分に向けられた敬語(「御」や宛名の「行」)を消すための書き方なので、欠席の返信で使っても失礼にはあたりません。ただし、選ばなかった「御出席」のように3文字をまとめて消すところは、「寿」が並んで見た目がうるさくなるため二重線が無難です。そのため欠席の返信で寿消しを使えるのは、「御欠席」の「御」や宛名の「行」など1文字のところに限られます。
欠席の理由は書いたほうがいい?
具体的に書く必要はありません。「やむを得ない事情により」「あいにく先約があり」などとぼかすのがマナーとされます。とくに葬儀・法事など弔事が理由のときは、お祝いの場に不幸を持ち込まないよう理由を書きません。妊娠・入院なども無理に書かなくてかまいません。
夫婦や家族の連名で招待状が届いたときはどう返信する?
全員が出席するときは、芳名欄に代表者のフルネームを書き、その左に他の方の名前を並べます。一部の人だけが出席するときは、芳名欄に出席する人の名前を書き、メッセージ欄に「〇〇はやむを得ない事情により欠席させていただきます」と一言添えるのが分かりやすい書き方です。
欠席するときもご祝儀は必要?
招待を受けたうえで欠席する場合は、ご祝儀や贈り物でお祝いの気持ちを伝えるのが一般的です。金額は出席する場合に包む予定だった額の3分の1〜半額程度(1万円前後)が目安とされますが、関係や地域によって幅があります。挙式の1か月前までに現金書留で送るか、直接手渡しします。