お彼岸は7日間 彼岸入り・中日・彼岸明け
お彼岸は1日だけの行事ではありません。春分の日・秋分の日を真ん中(中日)に置き、その前後3日ずつを加えた7日間がお彼岸です。初日が彼岸入り、4日目が中日、7日目が彼岸明けになります。「お彼岸はいつ?」と調べたときに春分の日・秋分の日だけが出てくることが多いのですが、実際にはその前後にも幅があるので、お墓参りの予定は7日間のなかで組むことができます。
春分の日・秋分の日が年によって動く理由
お彼岸の日付が年ごとに変わるのは、中日である春分の日・秋分の日が固定されていないからです。この2日は、太陽が春分点・秋分点を通過する瞬間(太陽黄経が0度・180度になる瞬間)を含む日と決められています。地球が太陽のまわりを一周するのに要する時間は365日ちょうどではなく約365.2422日なので、この瞬間は1年ごとにおよそ6時間ずつ後ろへずれ、4年に一度のうるう年でほぼ元に戻る、という動きをくり返します。その結果、日付が1日前後することになります。
祝日としての日付も法律で「3月21日」のように固定されているわけではなく、「春分日」「秋分日」と定められているだけです。実際の日付は、国立天文台の計算に基づいて前年2月に官報で公表されることで確定します。したがって、2年以上先の日付は「予想」であり、上のツールでもその区別を表示しています(この先しばらくは、春分の日は3月20日か21日、秋分の日は9月22日か23日のいずれかです)。
なぜ春分・秋分なのか 真西に沈む太陽
春分・秋分の日は、太陽がほぼ真東から昇り、真西に沈みます。西の彼方には阿弥陀仏の極楽浄土(西方浄土)があるとされることから、この時期は浄土に思いを寄せるのにふさわしい期間と考えられ、日本では古くからこの7日間に法要が営まれてきました。お彼岸が日本独自の行事とされるのは、こうした信仰と、農耕の節目としての季節感が結びついた行事だからです。
春は「ぼたもち」、秋は「おはぎ」
お彼岸のお供えとしてよく知られるのが、もち米をあんで包んだ和菓子です。春は牡丹(ぼたん)の花にちなんで「ぼたもち」、秋は萩(はぎ)の花にちなんで「おはぎ」と呼び分けます。もとは同じ食べ物で、季節による呼び名の違いというのが一般的な説明です。春はこしあん、秋はつぶあんという解説もよく見かけますが、地域や店によって異なり、厳密な決まりがあるわけではありません。形にも、ぼたもちは花径15cmを超える大輪の牡丹に見立てて大きな丸型に、おはぎは小さな花をつける萩に見立てて小ぶりな俵型に作る、という言い分けが知られています。小豆の赤い色に災いを避ける力があると考えられてきたことが、お供えに用いられる理由といわれます。
お彼岸にすること
お彼岸に「必ずこうしなければならない」という決まりはありませんが、一般的には次のことを行います。7日間のうち都合のよい日を選べばよく、遠方などで期間中に伺えない場合は、日をずらしてお参りしても差し支えありません。
| すること | 内容 |
|---|---|
| お墓参り | 墓石の掃除、雑草取り、打ち水をして、花・お供え・線香を供えます。中日に参る方が多いですが、7日間のいつでも構いません。食べ物のお供えは、傷みやカラス対策のため持ち帰るのが基本です。 |
| 仏壇・仏具の手入れ | ほこりを払い、仏具を磨き、打敷や花を新しくします。お彼岸は年に2度の区切りとして、仏壇まわりを整えるよい機会とされます。 |
| お供え | 春はぼたもち、秋はおはぎ。ほかに季節の花、果物、故人の好物、日持ちのする菓子など。よそのお宅へ持参する場合は、のし紙の表書きを「御供」「御供物」とします。 |
| 彼岸会(法要)への参列 | 菩提寺で営まれる合同法要です。お布施を包んで参列します。自宅へ僧侶を招いて個別に読経してもらう家もあります。 |
| 日々の行いを見つめる | 宗派によっては、この期間に布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧の六波羅蜜(ろくはらみつ)という実践を1日ずつ振り返る、という説き方をします。 |
初彼岸(はつひがん)とは
四十九日の忌明けを済ませたあとに初めて迎えるお彼岸を初彼岸と呼びます。四十九日より前にお彼岸が来た場合は、その次のお彼岸が初彼岸です。初盆のように白提灯を飾るといった特別な作法はありませんが、仏壇やお墓をていねいに整え、通常より心を込めてお参りするのが一般的です。菩提寺の彼岸会に合わせて法要を営んだり、親族を招いたりする家もあります。
お寺の彼岸会に包む金額の目安
菩提寺で営まれる彼岸会(合同法要)に参列する場合と、自宅へ僧侶を招いて個別に供養してもらう場合とで、包む金額は変わります。下は一般的な目安で、地域やお寺との関わりによって幅があります。金額に迷うときは、同じ檀家の方や寺務所に尋ねるのがもっとも確実です。
| 場面 | 目安 | 表書き |
|---|---|---|
| お寺の合同彼岸会に参列 | 3千〜1万円 | 御布施(お寺へのお供えは「御供」「御供物料」) |
| 自宅へ僧侶を招いて個別に供養 | 1〜3万円 | 御布施 |
| 御車代(自宅などへ招いた場合) | 5千〜1万円 | 御車代(別の白封筒に分ける) |
| 初彼岸の法要に参列する側 | 3千〜1万円 | 御仏前/御供物料 |
お彼岸の日付 早見表(2026〜2035年)
中日は春分の日・秋分の日です。2027年までは官報で公布済みの確定した日付、2028年以降は国立天文台による予想です。地球の運行状態は常に変化しているため、将来の観測結果が必ずこのとおりになるとは限りません。
| 年 | 春彼岸(3月) | 秋彼岸(9月) |
|---|---|---|
| 2026年 | 3月17日〜3月23日(中日 3月20日) | 9月20日〜9月26日(中日 9月23日) |
| 2027年 | 3月18日〜3月24日(中日 3月21日) | 9月20日〜9月26日(中日 9月23日) |
| 2028年 | 3月17日〜3月23日(中日 3月20日) | 9月19日〜9月25日(中日 9月22日) |
| 2029年 | 3月17日〜3月23日(中日 3月20日) | 9月20日〜9月26日(中日 9月23日) |
| 2030年 | 3月17日〜3月23日(中日 3月20日) | 9月20日〜9月26日(中日 9月23日) |
| 2031年 | 3月18日〜3月24日(中日 3月21日) | 9月20日〜9月26日(中日 9月23日) |
| 2032年 | 3月17日〜3月23日(中日 3月20日) | 9月19日〜9月25日(中日 9月22日) |
| 2033年 | 3月17日〜3月23日(中日 3月20日) | 9月20日〜9月26日(中日 9月23日) |
| 2034年 | 3月17日〜3月23日(中日 3月20日) | 9月20日〜9月26日(中日 9月23日) |
| 2035年 | 3月18日〜3月24日(中日 3月21日) | 9月20日〜9月26日(中日 9月23日) |